7Mhz用のベースローディングコイルの製作
製作途中
さて、前頁でローディングコイルの製作をしましたが、
JM1IIP局からMFJ−259Bというアンテナアナライザーを
拝借し、インダクタンス測定の結果、36回巻きを半分に
することで7Mcになることが判明しました。
したがって一度巻き上げたコイルをほどいて巻き直しました。
もともとはφ2ミリの銅線(園芸用)を3ミリ間隔で
巻き上げたものでしたが、それを6ミリ間隔で
再度巻き上げて14回巻きに変更しました。
※アンテナアナライザー(An antenna analyzer)を日本語に
翻訳すると空中線分析装置となると思います。
最近はこんな便利なものが出てるんですね。
昔はディプメータとインピーダンスメーターで
やってたんですけどね。(^^ゞ
前頁を補足する意味でここで材料となったボビンを紹介します。
このボビンは、私のコマーシャル先である有限会社馬場製作所で
出る廃棄物の一つに、ワイヤーカット加工機の黄銅電極(φ0.2ミリ)の
20Kg巻きのボビンを使用しました。
なぜこの様な大きなボビンを使用したかというと、ローディングコイルを
小さく細い線材で巻くとコイル自身が発熱し、高周波エネルギーが
熱となって消費されてしまうため実行放射電力が減ってしまうことを
なにかの文献で読んだ覚えがあったため、これを防止するために
極力大きく、線材は極力太くというコンセプトでこのボビンを使用しました。
上記形状のように加工して他の部材と共に組み上げます。
すると上記のように組み上げることになります。
なおM型コネクタオスから給電されコイル中心下部には
470pFと300pFのコンデンサ(共に500V耐圧)が合成され
770pFのインピーダンス整合用のコンデンサが入っています。
組み立てたローディングコイルに21/28Mc用のアンテナをつなぎ
アンテナアナライザーもつなぎます。
ここで注意しなくてはならないのは、基本は7Mcのλ/4のGPを
ローディングして全長143cmにしています。
したがって優良なアースを用意しなくてはなりません。
したがって今回はλ/4のカウンターポーズで代用することにしました。
このカウンターポーズは7Mcの場合は、約8〜10メートル程度となり
これは以前アンテナとして使っていた園芸用のアルミ線φ2ミリを
使用しました。上記画像のアンテナアナライザーの左方向に
でている線がλ/4カウンターポーズです。
これを用意しないといくら調整をとってもアンテナ本来の性能が
発揮されることはありません。
※カウンターポーズについてはこちらを参考にしてください。
こちらも参考になります。
ここで少々話をそれて上記画像の背景である壁になにやら
エレメントが見えていると思うのですが、これは昔々、大昔に
本気で430Mcをやろうかと思って製作した33エレメント
ワイドスペースF9FTという八木系アンテナです。
このアンテナの全長は7.4メートルあり、普通の
八木アンテナとはサイズが格段に大きくなっています。
使用感は2階建ての屋根にルーフタワーを上げて
地上高約18メートルの所にこのアンテナをつけてみると
風が吹いただけでSメーターが5〜8とQSBを起こすほど
指向性の切れは抜群でした。
もともとこのアンテナは月面反射通信(EME)のために設計され
八木系アンテナの中でもハイゲイン、再度の切れを重視した
設計となっていたために前述のような現象を起こしました。
このアンテナでGW(ゴールデンウィークじゃないよ)で、
かなり飛距離を伸ばし、都内を移動中のモービル局を
ビル反射等でしっかり捉えることがことが出来ました。
本当はスタックを作るためにもう一本分の材料を用意して
あったのですが、加須は風が強いため結局やめてしまいました。
一度で良いからこれをスタックにして使ってみたいと思っています。
さてさて話をもとに戻して、測定開始です。
UFE研究所所長と呼ばれているJS1UFEが測定をしているところです。
それぞれ条件を多少換えつつ測定を行いました。